2018年6月21日木曜日

「無字」の悩みーオランダ接心にて

五月十六日から二十五日までの十日間、布教のためオランダへ行って参りました。オランダは今回で三度目です。アムステルダム空港から二百キロ離れた海から近い田舎町にある禅リバー寺の加単者約46人の五日間の接心で提唱と室内の一人一人の指導をして参りました。その後、アムステルダムで三日宿泊、二ヶ所の禅会(一つは七十人、一つは五六十人の参加者)で提唱と質疑応答を致しました。

 禅リバー寺での室内指導では、一つの例として、一人の人から、「無字が通らず悩んでいます。どうしたらよいのでしょうか。」との質問を受け、床を「トントン」と叩き、「このもの」がわかれば答えは、向かわなくても、向こうから自然とやって来ますよ、と話したり致しました。趙州無字の公案、手も足も出ないようですが、「トントン」このものがわかれば見解は無字からやって来ます。